Google

2005年05月07日

2両目の衝撃「御巣鷹山」に匹敵

 兵庫県尼崎市のJR福知山線の事故で、犠牲者が集中した2両目の車両には、航空機事故が想定する人間の「耐G(重力加速度)能力」を大きく超える、数十Gの衝撃が加わっていたことが7日、国土交通省などの解析でわかった。

 これは、1985年に群馬県・御巣鷹山で墜落した日本航空機事故で、4人の生存者がいた機体最後部が受けた衝撃に匹敵する。同省では衝撃を分析し、鉄道車両の衝突安全性に関する基準作りに反映させる方針だ。

 同省航空・鉄道事故調査委員会の調べによると、事故車両は脱線時、時速100キロ程度の速度が出ており、数秒でマンションに激突した。

 1両目は駐車場部分に滑り込む形で衝突し、長さ約19・5メートルの車両が大きく湾曲。2両目は車両側面から壁に打ち付けられたため、幅約3メートルの車両が最も狭いところで約50センチにつぶれていた。

 国交省は、車両の破壊状況から、約30人が死亡した1両目と、約70人が死亡した2両目にかかった衝撃を試算。この結果、両車両とも激突により、瞬間的に20Gから数十Gの衝撃が加わっていた可能性が高いという推計値が出た。

 一方、独立行政法人の交通安全環境研究所(東京・調布市)で、自動車の衝突実験を担当している谷口哲夫・自動車安全研究領域長の解析では、先頭車両は駐車場の車が衝撃を緩和した可能性があるため「10G以上」。2両目は強固なコンクリート壁に激突していることから「数十G」に達したとみている。

 日航機墜落事故で事故調は、時速300キロ以上で山の斜面に激突した機体前部は数百G、機体後部には100Gの衝撃がかかったと推計。最後部は山の斜面を滑り落ち衝撃が緩和され、数十G程度だったとしたが、それでも生存者は4人しかいなかった。

 国の基準では、航空機の座席は不時着を想定し、16Gの衝撃にまで耐えるよう義務づけている。また米国家運輸安全委員会(NTSB)によると、航空機事故でシートベルトをした乗客に、0・1〜0・2秒間の衝撃が加わった場合、人体に致命的障害が発生する「耐G能力」は、前後方向で20〜25G、横方向は10〜15Gとしている。

 一方、鉄道車両の場合、国内車両メーカーは自主的に、踏切で大型車に時速60キロで衝突することを想定、前後方向で10Gに耐える設計としている。今回の事故車両に加わった衝撃は、これらの想定をはるかに上回るものとなった。

 電車内の乗客は、シートベルトをしめる航空機や自動車に比べると無防備で、「つり革につかまっている乗客は0・6G程度でも立っていられない」(谷口領域長)という。

 ◆重力加速度=地球上の重力を基準に、物体にかかる力を表す値。体重50キロの人間は、「1G」の重力を受け、下向きに50キロの力がかかる。仮に横から10Gの力がかかると、体重の10倍の500キロの力が横方向にかかることになる。
(読売新聞) - 5月7日15時15分更新


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050507-00000006-yom-soci
posted by まとめ at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | JR西日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/3491820

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。