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2005年05月15日

「ひかり」岡山駅で40mオーバーラン、編成勘違い

 15日午後0時50分ごろ、岡山市駅元町のJR山陽新幹線岡山駅で、新大阪発博多行き「ひかり461号」(8両)が、停車位置を約40メートル行き過ぎて停車した。

 先頭車両はホームにかかっていたためそのままドアを開け、客を乗り降りさせた。新幹線は3分遅れで出発し、後続に影響なかった。

 JR西日本によると、運転士が16両編成と勘違いしたため、停車位置を誤ったという。新幹線のオーバーランは、福知山線脱線事故後初めて。
(読売新聞) - 5月15日20時13分更新


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2005年05月11日

JR西の賠償保険、上限100億円…補償で不足必至

 兵庫県尼崎市のJR福知山線の脱線事故で、JR西日本が加入する損害保険の支払額の上限が100億円であることが、11日わかった。

 死者107人を出した今回の事故では、遺族への補償などが巨額にのぼり、保険の支払限度額を超えるのは確実とみられる。上限を超えた金額はJR西日本が負担するため、事故の補償は同社の経営にも大きな影響を与えそうだ。

 関係者によると、JR西日本は、業務上、人や物に損害を与えた場合に賠償額を補償する「賠償責任保険」に加入しており、東京海上日動火災保険など大手損保3社が共同で引き受けている。今回の事故では、死者の遺族への補償や負傷者の治療代などに加え、電車が激突したマンションの修復費用も保険の対象となるとみられる。ただ、1事故あたりの保険金支払いは100億円までとされ、100億円を超える補償には保険金は出ない契約となっている。

 この上限は「他の鉄道会社が加入する賠償責任保険の契約とほぼ同じで、JR西日本の規模などから見て、特に少ないわけではない」(業界関係者)。しかし、死者107人、負傷者は500人以上にのぼった今回の事故では「最終的な補償額は100億円を大幅に超える」(同)とみられている。死者42人を出した1991年の信楽高原鉄道事故の補償金額は、30億円を超えている。

 JR西日本はまだ具体的な補償交渉に入っておらず、被害者と個別の補償交渉で補償額を確定させるには、相当な時間が必要になる。JR西日本は「誠心誠意対応し、できる範囲の補償をする」としている。
(読売新聞) - 5月11日14時38分更新


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2005年05月08日

JR西の親睦団体、事故当夜に宴会…国会議員も参加

 JR福知山線の脱線事故当日の4月25日夜、JR西日本の車掌や運転士らで作る親睦(しんぼく)団体のメンバー三十数人が、事故で多数の死傷者が出ているのを知りながら兵庫県篠山市のリゾート施設で宴会やカラオケをしていたことが8日、わかった。

 宴会には地元出身の梶原康弘衆院議員(48)(民主・比例近畿ブロック)も参加していた。JR西日本は、事故当日に行われた車掌らのボウリング大会が発覚後、他の不適切と思われる行事などを調査、公表したが、この件は「私的な会合」として公表していなかった。

 関係者によると、同市出身の車掌や運転士、OBらで構成する「丹波群団会」で、事故現場を管轄する大阪支社の大阪車掌区所属の社員も多く、毎年1回懇親会を開催している。

 懇親会は1泊2日の日程で、当初、42人の宿泊予約があったが、事故を受けて34人に変更。宴会は、同日午後6時30分から開かれ、三十数人が鍋を囲み、一人平均ビール3本程度を飲んだ。同8時30分ごろからの2次会では、約2時間、カラオケを楽しみ、34人が宿泊したという。梶原議員は約1時間で帰宅したという。

 宴会に先立ち、出席者は事故の犠牲者に黙とう。黙とう後から参加した梶原議員も「犠牲者の冥福(めいふく)を祈り、信頼回復のためにがんばって欲しい」とあいさつするなど、参加者全員が重大事故の発生を認識していた。

 梶原議員は「会場で初めて多くの犠牲者が出ていることを知った。メンバーが事故現場を知っている人ばかりだったので、会ではなぜこんな事故になったのかなどについて議論した。被害者らの心情を考えると、飲酒したのは軽率だった」などと釈明している。

 JR西日本は、事故当日から30日にかけて、ボウリング大会やゴルフコンペ、送別会など職場の催しやレクリエーション計12件が開かれ、延べ185人が参加していたことを公表。しかし、今回のケースについては「私的な会合で、詳細に調査しておらず、公表する必要もない。今後も調査しない」としている。

 梶原議員は篠山市出身。参院議員秘書や同市雇用促進協議会会長などを経て、2003年11月の総選挙で初当選した。
(読売新聞) - 5月8日12時50分更新


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JR脱線 カーブ手前、制限超す126キロ

 JR福知山線脱線事故で、事故を起こした快速電車が現場カーブ手前の直線区間を制限速度(時速百二十キロ)を超える百二十六キロで走行し、百八キロまで減速後、カーブ手前数十メートルの地点で非常ブレーキをかけていたことが七日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会などの調べで分かった。
 兵庫県警は、高見隆二郎運転士(23)=死亡=が、遅れを取り戻すため無理な運転をした疑いがあるとみており、脱線直前の走行状態を解明し、非常ブレーキをかけたタイミングの是非などを調べる方針だ。
 車両のモニター制御装置のデータ分析で現場カーブの手前数十メートルで非常ブレーキが作動していたことが判明、その際の速度は百八キロだった。モニターは非常ブレーキ作動の前後五秒が記録される新型。作動からさかのぼって五秒間に、電車の速度が百二十六キロを記録していたことが分かった。
(産経新聞) - 5月8日2時48分更新


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居酒屋予約表から「JR」消して…事故3日後の懇親会

 JR西日本社員が脱線事故後にゴルフや懇親会などをしていた問題で、神戸支社の神戸土木技術センターが4月28日に居酒屋で開いていた懇親会は、社員が事故翌日に予約し、当日は一般客の目に触れる予約表から「JRの文字を消してくれ」と要請していたことが7日、わかった。

 懇親会場には社員が開始前に訪れ、「カウンターにある予約表のJRの文字を黒く塗りつぶしてほしい」と店員に依頼。さらに後から来る参加者を部屋まで案内する際にも、「JRという名前を出さないでほしい」と店員に頼んだという。

 一方、同社は7日、事故後のゴルフや懇親会などに参加した延べ185人の社員のうち、中止を進言したのは4件の行事の計8人だけだったことを明らかにした。また行事の参加者で酒を飲まなかったのは8人だけだったとしている。
(読売新聞) - 5月8日11時49分更新


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合同慰霊祭できず、会場巡り遺族反発

 福知山線の脱線事故で、JR西日本が犠牲者合同慰霊祭を計画したところ、場所を巡って遺族側が猛反発し、開催が宙に浮いている。

 遺族側によると、同社は今月2日、合同慰霊祭を事故から1か月の25日に開くと伝えた。開催場所とされたのは、遺体安置所となった尼崎市記念公園総合体育館。

 このため遺族側は「余りにも配慮が足りない」「あの場所はつら過ぎる。無神経だ」と一斉に猛反発。翌3日、今度は「神戸市のホールに内定した」と連絡があったが、遺族側は「なぜゆかりのない、遠い所で開くのか」と反発。5日になってJR側から「慰霊祭は中止になった」と伝えてきたという。
(読売新聞) - 5月8日11時33分更新


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2005年05月07日

「全線ダイヤ改正」明言 京阪神近郊 JR西 過密緩和図る

 兵庫県尼崎市のJR脱線事故で、JR西日本は七日、京阪神の都市部を走るアーバンネットワーク区間全線のダイヤ改正を検討していることを明らかにした。今回の事故を受け、同区間全線の過密ダイヤ見直しを明言したのは初。一方、同社が福知山線で設置工事を進めている新型ATS(列車自動停止装置、ATS−P)について、特急「北近畿」などの一部編成が対応しないことが分かった。また、県警尼崎東署捜査本部は同日、事故原因解明のためレールや枕木を運び出す作業を始めた。
 JR西日本は七日午前の会見で、事故のあった福知山線だけでなく、アーバンネットワーク区間(京阪神近郊)全線について、制限速度を低く設定し直すことなどによるダイヤ改正を検討していることを明らかにした。今回の事故を受けて、“過密ダイヤ”が指摘されている同区間全線の見直しを同社が明言したのは初めて。
 このほか、旧型のATSを活用したカーブでの速度制御方針の採用や、安全を優先する企業風土の構築など、検討中の再発防止策を発表した。
 JR西日本によると、ダイヤ改正については、駅での乗客の乗り降りにかかる停車時間や、工事や徐行運転などを行った場合でも余裕を持って運転できるように設定される余裕時間について再検討し、ダイヤの全面的な見直しを図る。
 今回の脱線事故の背景には、過密ダイヤによるスピード超過などが指摘されている。
 脱線事故を起こした高見隆二郎運転士は、伊丹駅でオーバーランにより生じた遅れを取り戻そうと、カーブ区間を制限速度を大幅に上回るスピードで進入したとされている。
 同社は乗客の乗り降りなど列車運行の実態を調査するとともに、制限速度を引き下げることなどを検討している。
 丸尾和明常務は「現在でもダイヤ上は問題ないとみているが、恒常的な遅れがある時間帯があり、そこを見直したい」と述べた。
 また、カーブでの速度超過防止対策として、危険個所について、新型ATS(ATS−P)の設備が予定されている以外の場所には旧型ATS(ATS−SW)の設置を検討。丸尾常務は「新型ATSが設置されないカーブ区間についても、旧型ATSの設置を具体的に進めていきたい」と話している。
 また、同社はこのほかの再発防止策として、社内での情報伝達の在り方について、上から下への一方通行の「上意下達」の傾向を改め、情報伝達の改善を提示。安全を優先する企業風土の構築や、安全を担う人材育成、教育制度の見直しを掲げている。
 ≪レールや枕木の搬出作業始まる 事故原因解明へ≫
 兵庫県警尼崎東署捜査本部は七日、JR脱線事故の原因を解明するため、現場のレールや枕木などを運び出す作業を始めた。県警はレールなどを押収し、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会と合同で脱線原因などを詳しく調べる。
 作業は午前十時ごろから始められ、作業員らがボルトを外し、上下線のレールを枕木からずらした後、クレーンを使って次々とトレーラーに積み込んでいった。
 搬出作業は八日まで続けられる見通し。
(産経新聞) - 5月7日15時40分更新


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<尼崎脱線事故>悲しみと怒りの現場 シャッター押し続けて

 死者107人を出したJR福知山線の脱線事故から間もなく2週間を迎える。写真部員として取材を続けた私のレンズに映った光景は、快速電車がマンションに突っ込んだ先月25日から日ごとに姿を変えていった。大惨事の現場がまるでうそのように片づけられ、整理されていくなかで、私は死について思いを新たにした。【小関勉】
 大破した車両から、毛布に包まれ次々と運び出される遺体。消防士や機動隊員らが昼夜を徹して運ぶ担架を、私は何台撮っただろうか。疲れきった表情の救助隊員から、「何を撮ってるんだ」と言われながらも、この惨状を記録しなければと、シャッターを押し続けた。
 そして、車両の解体などが急ピッチで進むなか、花束を持って現場を訪れる遺族や知人たち。親せきを亡くした男性が、涙のあふれる目でJR職員を見据え、「命、返して」と言った時も、私はシャッターを押した。遺族にとって、愛する人の死は、にわかに受け入れられない。2人の女性が、突然の死を信じたくない気持ちを確かめるように、抱き合って泣く姿も撮った。
 かけがえのない人を奪われた遺族らがいつの日か、その死を現実のものとして受け止めれば、さらに深い悲しみが襲ってくるのではなかろうか。一方で、現場が整理され、時が流れれば、「乗客の死」や遺族らの悲しみは、過去へ過去へと押しやられていくような気もする。
 私はいま、遺族らの怒りや悲しみを写真で確かに伝え切れているか自信がない。ただ、ファインダーを通し、この事故に真摯(しんし)に向き合うことは今後も続くと思っている。
(毎日新聞) - 5月7日15時8分更新


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2両目の衝撃「御巣鷹山」に匹敵

 兵庫県尼崎市のJR福知山線の事故で、犠牲者が集中した2両目の車両には、航空機事故が想定する人間の「耐G(重力加速度)能力」を大きく超える、数十Gの衝撃が加わっていたことが7日、国土交通省などの解析でわかった。

 これは、1985年に群馬県・御巣鷹山で墜落した日本航空機事故で、4人の生存者がいた機体最後部が受けた衝撃に匹敵する。同省では衝撃を分析し、鉄道車両の衝突安全性に関する基準作りに反映させる方針だ。

 同省航空・鉄道事故調査委員会の調べによると、事故車両は脱線時、時速100キロ程度の速度が出ており、数秒でマンションに激突した。

 1両目は駐車場部分に滑り込む形で衝突し、長さ約19・5メートルの車両が大きく湾曲。2両目は車両側面から壁に打ち付けられたため、幅約3メートルの車両が最も狭いところで約50センチにつぶれていた。

 国交省は、車両の破壊状況から、約30人が死亡した1両目と、約70人が死亡した2両目にかかった衝撃を試算。この結果、両車両とも激突により、瞬間的に20Gから数十Gの衝撃が加わっていた可能性が高いという推計値が出た。

 一方、独立行政法人の交通安全環境研究所(東京・調布市)で、自動車の衝突実験を担当している谷口哲夫・自動車安全研究領域長の解析では、先頭車両は駐車場の車が衝撃を緩和した可能性があるため「10G以上」。2両目は強固なコンクリート壁に激突していることから「数十G」に達したとみている。

 日航機墜落事故で事故調は、時速300キロ以上で山の斜面に激突した機体前部は数百G、機体後部には100Gの衝撃がかかったと推計。最後部は山の斜面を滑り落ち衝撃が緩和され、数十G程度だったとしたが、それでも生存者は4人しかいなかった。

 国の基準では、航空機の座席は不時着を想定し、16Gの衝撃にまで耐えるよう義務づけている。また米国家運輸安全委員会(NTSB)によると、航空機事故でシートベルトをした乗客に、0・1〜0・2秒間の衝撃が加わった場合、人体に致命的障害が発生する「耐G能力」は、前後方向で20〜25G、横方向は10〜15Gとしている。

 一方、鉄道車両の場合、国内車両メーカーは自主的に、踏切で大型車に時速60キロで衝突することを想定、前後方向で10Gに耐える設計としている。今回の事故車両に加わった衝撃は、これらの想定をはるかに上回るものとなった。

 電車内の乗客は、シートベルトをしめる航空機や自動車に比べると無防備で、「つり革につかまっている乗客は0・6G程度でも立っていられない」(谷口領域長)という。

 ◆重力加速度=地球上の重力を基準に、物体にかかる力を表す値。体重50キロの人間は、「1G」の重力を受け、下向きに50キロの力がかかる。仮に横から10Gの力がかかると、体重の10倍の500キロの力が横方向にかかることになる。
(読売新聞) - 5月7日15時15分更新


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脱線後にゴルフ、宴会、旅行…JR西185人参加

 JR西日本は6日、福知山線の脱線事故があった4月25日から同30日にかけての間、駅長などの所属長8人を含む延べ185人の社員が、ゴルフや飲み会、旅行など不適切な行事に参加していたとする内部調査結果を発表した。

 このうち、神戸支社管内では事故当日に管理職9人も参加したゴルフコンペを開催。昼食時には事故の重大性を認識しながら、プレーを続行していた。同社は「不適切で全く申し開きできず、申し訳ない」と謝罪し、発表したすべての件について、処分を検討する。

 同社は、天王寺車掌区の区長ら43人が脱線事故当日にボウリング大会を開いていたことが判明したのを受け、4日夜から、管内10の支社などを通じて各職場に同様の不適切なレクリエーション行事がなかったか緊急調査した。

 その結果、7支社・建設工事事務所の管内であった職場の所属長が参加した8件と、所属長が中止させるべきだったと判断した4件を不適切と判断した。

 このうち神戸支社管内では、参加希望者を募ってのゴルフコンペ「神戸支社長杯」(9日間)の6日目を先月25日朝から、兵庫県上月町の「ダイヤモンドカントリークラブ」で開催。姫路鉄道部長や相生駅、網干総合車両所の助役ら管理職9人と一般社員10人が参加、午前10時ごろから午後4時ごろまでプレーした。

 参加者は昼食時にはテレビや職場からの連絡で事故を知っていたが、最後までゴルフを続けていた。終了後、姫路鉄道部長は職場に戻り、26日以降のコンペは支社の判断で中止した。

 同支社は、事故の連絡を職員にしたが、職場に戻るよう指示していなかった。

 網干総合車両所は、事故当日に46人を現場に派遣し、その後も15人前後の所員を応援に出していた。

 大阪支社の宮原総合運転所の係長ら11人は、関連会社社員らと27日にゴルフを行っていた。同運転所からは、初日の25日に20人、2日目以降、計16人を派遣しており、ゴルフ当日も4人が現場で活動していた。

 このほか、広島駅長や助役らが25日から3日連続で、契約社員との懇親会を開催したり、京都建築工事所北陸派出所の助役らが、事故当日から1泊2日のゴルフ旅行に出かけていたりしたケースもあった。
(読売新聞) - 5月7日1時49分更新


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2005年05月06日

<尼崎脱線事故>ボウリング 疑問の社員「言いづらかった」

 JR西日本天王寺車掌区の社員43人が福知山線脱線事故当日、懇親目的のボウリング大会を開催していた問題で、参加者全員が事故の発生を知り、うち13人は死傷者が多数いる重大な事故と認識しながら参加していたことが同社の調査で分かった。ボウリングを続けることに疑問を持つ社員もいたが、「目上の人に言いづらかった」と上司に中止を進言しなかった。安全最優先という鉄道マンの意識が欠如していることを露呈したといえる不祥事に、垣内剛社長は社員の安全意識見直しを明言した。
 ボウリング大会に参加した車掌区の区長(53)らは年休を取り、事故が起きた約3時間後の4月25日午後0時半に集合。同1時から大阪市東住吉区のボウリング場で2ゲームを行った。ゲーム代は互助会費で賄い、入賞者には商品券が贈られた。
 参加した43人全員は集合前から、社内一斉放送などで脱線事故が発生していることを認知。うち13人は、自宅のテレビや同僚らのメールなどで、死傷者が多数出ている重大事故と認識していた。しかし、そのことを他の参加者には伝えず、中止を求める社員はいなかった。若い社員が多く、「先輩への遠慮があって言わなかった」などと説明している。
 一方、車掌区に残っていた副区長は昼ごろ、新聞の号外で、事故で多数の死傷者がいることを知り、ゲーム中の区長の携帯電話に事故状況を知らせようと2回連絡。しかし、区長は携帯を入れた上着を脱いでおり、着信に気づいたのはゲームが終わった午後1時50分。区長ら4人はあわてて車掌区に戻った。
 区長は26、27日にも予定されていたボウリング大会の中止などを幹事を務めた男性車掌(55)に指示。それでも参加者のうち27人は午後2時45分から2時間、同市天王寺区の居酒屋で懇親会を開いて酒を飲んでいた。15人は近くのすし屋で2次会を開き、その後、2人は焼き肉店で3次会をしていた。
 事故の重大性を認識していた13人のうちの5人は懇親会にも出た。幹事は懇親会を中止しなかった理由について「30人分を予約していたので、キャンセルしにくかった」と釈明しているという。
(毎日新聞) - 5月6日12時46分更新


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尼崎事故の路線、運行実態解明へ運転士らを聴取

 JR福知山線の脱線事故で、兵庫県警捜査本部(尼崎東署)は、同線の運行実態を解明するため、快速電車に乗務する運転士らから事情聴取を始めた。

 一昨年12月のダイヤ改正で、快速電車の宝塚―尼崎間の停車駅が1駅増えたのに、事故の時間帯の所要時間が改正前と同じ17〜18分だったことが判明。

 運転士らは「駅間の速度を上げた」と証言しており、今後、運行管理を統括する同社鉄道本部の担当者らからも聴取する方針。
(読売新聞) - 5月6日14時52分更新


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非常ブレーキをカーブ直前に操作、脱線原因と断定

 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、快速電車が非常ブレーキをかけたのは、カーブ手前わずか約70メートル、時間にして2秒程度前だったことが6日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べで明らかになった。

 モニター制御装置の記録などから事故車両の「ランカーブ」を再現し、割り出した。通常の運転では、カーブの遅くとも約380メートル手前でブレーキをかけ始め、制限速度の時速70キロ以下でカーブに進入しなければならない。

 このため事故調は、速度超過の時速108キロ程度で急カーブに進入し、非常ブレーキ作動がカーブ直前となったことが「転覆脱線」の原因だったとほぼ断定した。

 事故調のこれまでの調べで、事故車両1両目の運転台右側にあるブレーキレバーが、一番奥の非常ブレーキの位置にまで押し込まれていたことが判明。高見隆二郎運転士(死亡)が作動させていたとほぼ断定しているが、レール上にブレーキ痕が残っていないことから、作動させた地点はわかっていなかった。

 事故調では、非常ブレーキの作動時刻や作動時の速度を記録するモニター制御装置のデータを詳細に分析。さらに直前の塚口駅の通過時刻、踏切通過時間などのデータも加え、事故車両の運転パターンを曲線グラフで表すランカーブを描いた。これを解析した結果、非常ブレーキを作動させたのは、現場手前にある名神高速道路の高架から、時速70キロの速度制限標識があるカーブ入り口までの約70メートルの区間とわかった。

 モニターの記録から、事故車両は非常ブレーキ作動時ごろ、時速108キロ程度の速度を出していたが、この速度では70メートルをわずか2・3秒で走り抜けてしまう。現場カーブ手前の直線部分の制限速度は時速120キロ。JR西日本の現役運転士によると、半径300メートルの現場急カーブを安全に抜けるためには、名神高速の高架よりはるか手前、標識から約380メートル以上前からブレーキをかけ始めなければならない。

 またダイヤの遅れを取り戻すために、直線部分では制限速度以上にスピードを出すことはあっても、カーブの制限速度は絶対的なもので、直線部分と違って速度超過することはあり得ないという。

 事故調のこれまでの調べでは、事故車両や軌道には異常は見つかっていないことから、高見運転士が制限速度を30キロ以上超えるスピードでカーブに突入したことが事故の主因と見ている。今後、ブレーキが遅れた原因や、急制動が車両のバランスに及ぼした影響などを調べる方針だ。
(読売新聞) - 5月6日14時52分更新


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2005年05月05日

脱線で死傷者多数…ボウリング参加者13人が認識

 JR西日本天王寺車掌区の区長ら43人が、福知山線脱線事故発生の約3時間後から親睦ボウリング大会を開いていた問題で、JR西日本は5日、大会の参加者全員が事故の発生を知っており、13人は死傷者が多数出ていることも認識しながらボウリングを続けていたことを明らかにした。

 同社が4日夜以降、参加者に対し、面接や電話で行った聞き取り調査によると、13人は全員が車掌。

 事故当日の先月25日午後0時半ごろ、ボウリング場に集合した時点で、テレビなどで死者や負傷者が数多く出ていることを知っていた。

 しかし、大会に参加した区長や助役らの上司に、中止を進言した者はいなかった。大会後の2次会にも、この中から5人が参加したという。
(読売新聞) - 5月5日13時7分更新


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尼崎脱線事故 立体スキャナー使い調査を開始 事故調

 JR福知山線脱線事故で、事故現場周辺のレールやバラスト(敷石)など軌道の状態を立体的に把握するため、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、レーザー式の立体スキャナーによる計測調査を始めた。同スキャナーを鉄道事故調査で使うのは初めてという。
 航空測量会社が開発した装置を借りて実施する調査では、地面にレーザーを照射して、高さや凹凸のデータを三次元画像で再現できる。バラストの細かい状況や全体の盛り上がり、えぐれている部分などがつかめるという。事故を起こした快速電車が、脱線後にマンション激突までどういう経路をたどったかなどを詳細に解明する。
 これまでの調査では、快速電車は現場右カーブに高速で進入し、遠心力が加わって右車輪が浮き上がり1〜2両目が大きく傾いた末、線路左側に飛び出すように横転、脱線したことが分かっている。遠心力で転倒しないよう軌道外側を高くした傾き角「カント」や、左右レールの間隔、表面のゆがみなどが横転に影響した可能性があり、事故調は、従来の軌道計測と今回の立体スキャナーのデータを照合して、解析を進める。
 一方、事故調は、レールが気温上昇で膨張してゆがまないよう、一部を切断する措置を取った。【武田良敬、田中謙吉】
(毎日新聞) - 5月5日10時19分更新


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